しがみつくもの

私たちはこの教えを学び、「明け渡し」や「委ね」こそが大切なのだと理解します。
それでも実際のところ、私たちは依然としてたくさんのものにしがみついて、それらを手放すことができません。
なぜかというと、きっと自分で何とかできると思っているからです。
私たちを生かす「大いなるもの」の存在やその力を決して信じていないからです。

     ※

ある男が山を登っている途中、崖からすべり落ちて、岩に手だけでぶら下がった状態になりました。
もはや自分で這い上がることができないので、彼は叫びました。
「上に誰かいませんかー!助けてください!」
すると彼は
「はい、私はここにいます」
という声を聞きました。
その男は再び
「あなたは誰ですか?」
と叫びました。
その声は答えました。
「私は神です。私があなたをお助けしましょう」
男はうれしさに震えて答えました。
「ああ、よかった!ありがとうございます!」
その声は言いました。
「では、私の言うとおりにしてください」
男はほっとして、大きくうなずいて答えました。
「わかりました。あなたの言うとおりにします」

神は言いました。
「ただ手を離してください」

しばらく考えたあと、その男はまた叫びました。
「上に誰かいませんかー!」