遊園地

ヨウコちゃんはお母さんに連れられて、はじめて遊園地に来ました。
そこには、いままで見たこともない色とりどりの建物やお菓子や風船があります。
メリーゴーランドや、大きな観覧車やたくさんの乗り物、そしてワクワクする音楽も流れています。

ところが、あまりの楽しさに駆け回っているうちにヨウコちゃんは、ついお母さんの手を放してしまいました。
お母さんがいないことに気がついたヨウコちゃんは、突然怖くなりました。
もう乗り物もお菓子も風船も、ヨウコちゃんの目には入りません。
お母さんを探して、泣いて走り回っています。

このヨウコちゃんは、わたしたちです。
わたしたちの周りには楽しそうなことがたくさんあふれています。
でも、わたしたちの心の底には言いようのない悲しみがあります。
そして心の奥では、ずっと小さな子供のように泣き叫んでいます。
わたしたちは一体いつまでこの人生という遊園地で走り回るのでしょう。

あなたの手をずっとつないでくれる人はいますか?
あなたの手を決して離さない人はいますか?
たったひとりでいいから、あなたのためだけに生きてくれる人はいますか?
もしいるとしたら、いったいそれは誰なのでしょうか。

それは、あなたの神さまです。
神さまだけがずっとあなただけを見続けています。
神さまが待っているのは、ただあなたが呼ぶことだけです。
そしてヨウコちゃんはお母さんに再び会えたら、きっとこう言うでしょう。

「早くおうちに帰ろう」

ある人が、神さまと砂浜を歩いていました。
その人は神さまに尋ねます。
「あなたは、わたしが生まれてからずっと一緒にいてくれたのですよね」
神さまはにっこりと微笑んで、その人にこう言います。
「そうだよ。振り返ってごらん」
砂浜を振り返ると、ふたりの足あとがずっと続いています。
「ほんとうだ。あなたはいつも一緒にいてくれたんだ」

ところが、ところどころひとりの足あとしかないところがあります。
それはちょうどその人の人生の中で、とても苦しくて辛い時間でした。
その人は尋ねます。
「でも、わたしがとても苦しいときや辛いとき、どうしてあなたは一緒にいてくれなかったのですか?」

神さまは答えます。
「あれはあなたの足あとではなく、私の足あとだよ。
あなたが苦しさや悲しさで自分ひとりでは歩けないとき、私があなたをおぶって歩いていたんだよ」